以前からうちの会社で問題に上がっていた『有期雇用契約者の契約終了』

なんとか円満退職して頂けることになりました。

 

そこで後々になって、不当解雇だと言われないために「退職届」をもらっておいた方が安心です。

 

ただ、その場合に「離職証明書」を作成する時は注意が必要です。上記の内容を契約終了の通告をした部署と離職証明書を作成する部署が同じ若しくは連携が取れている部署であれば問題ないと思いますが、そうでないと退職届がある=自己都合退職と判断して離職証明書を作成兼ねません。

 

そこで今回は『有期雇用契約終了による失業等給付』について詳しくご紹介しようと思います。

 

 

退職理由が違うと給付金をもらうまで待たなければいけない期間が違うの?

そうなんです。ずばり自己都合や懲戒解雇等で退職した場合は3ヶ月と1週間待機が必要なのに対し、それ以外(詳しくは以下の通り)の理由で退職した場合は1週間の待機で良いとされています。

 

《1週間の待機で良い退職理由》

  • 有期雇用契約が満了し、その方が契約更新を希望したのに、契約更新がされなかった

○会社が倒産した

○会社の縮小により退職せざるを得ない状況だった

○解雇(懲戒解雇は除く)

○賃金の1/3以上の金額を2ヶ月以上支払われなかった

○6ヶ月以内に支払われるべき賃金の85%を下回った額しか支払われなかった

○3ヶ月以内の残業時間が1ヶ月当たり45時間を超えた

○3年以上雇用されている有期雇用契約者が契約更新されなかった

○契約更新されることが明示されていたにも関わらず契約更新されなかった

○退職勧奨を受けた

○会社の休業が3ヶ月以上ある

 

ちなみに●を『特定理由離職者』、○を『特定受給資格者』と言います。

 

うちの会社の方の場合は、本人は契約更新希望がありましたが、勤務態度が悪く、懲戒解雇の要件には該当しませんが、退職してもらおうと言う判断が下ったので、本来なら1週間の待機で良いはずなのに、総務課の新人がわからないまま退職届があると言うだけで離職証明書を作成していて、危なかったんです。

 

 

退職理由が違うと給付金の金額も違うの?

これは全くと言って良いほど違うんです。

ただ、退職日の年齢や算定基礎期間(会社に在籍していた期間)によって細かく異なりますので、下表で紹介しますね。

 

《給付日額早見表》

算定基礎期間

区分

1年未満 1年以上 5年以上 10年以上 20年以上
5年未満 10年未満 20年未満
自己都合等の退職者 90日 120日 150日
特定受給資格者

 

特定理由離職者

30歳未満 90日 90日 120日 180日
30歳以上

35歳未満

180日 210日 240日
35歳以上

45歳未満

240日 270日
45歳以上

60歳未満

180日 240日 270日 330日
60歳以上

65歳未満

150日 180日 210日 240日
就職

困難者

45歳未満 150日 300日
45歳以上

65歳未満

360日

 

少しややこしいですが、けっこう違うことがわかると思います。

うちの会社の方の場合は30歳で2年間勤務頂いていたので、金額的には変わりませんが…

 

あれ?金額と言っているのに書いてあるのは日数…またわからないことが出てきましたね。

 

尚、ここで初めて出てきた『就職困難者』

これは障がい者や保護観察者などです。

 

給付金の金額どうやって計算するの?

もらえる給付金の金額は『賃金日額』×『上表の賃金日額』×『給付率』で計算します。

 

さて、まずは賃金日額の計算式ですが、

 

 

賃金日額 =  退職前6ヶ月間の賃金の総額  ÷  180

 

※この賃金には臨時に支払われる賃金やボーナスは含まれません。

 

そして更にこの賃金日額には下限額と上限額が定められており、以下の通りです。

 

《下限額》計算した賃金日額が2,320円を下回る場合は、2,320円

 

《上限額》計算した賃金日額が退職日の年齢に応じて下表を超える場合は、その金額

30歳未満 12,880円
30歳以上45歳未満 14,310円
45歳以上60歳未満 15,740円
60歳以上65歳未満 15,020円

 

 

そして最後に給付率。これは先程計算した賃金日額と退職日の年齢に応じて定められています。

 

年齢 賃金日額 給付率
60歳未満 2,320円以上 4,640円未満 100分の80
4,640円以上 11,740円以下 100分の80〜50
11,740円超 100分の50
60歳以上

65歳未満

2,320円以上 4,640円未満 100分の80
4,640円以上 10,570円以下 100分の80〜45
10,570円超 100分の45

 

この「100分の80〜50」または「100分の80〜45」についてはそれに応答する賃金日額に幅があるので、それに応じて按分計算して定められます。